こんにちは!
大阪市住之江区と伊丹を中心に整体&トレーニング指導の活動をしている小林央和(てるかず)です。
今日はケガしやすいランニングのフォームとそれを解決するための方法を中心にお伝えします。
全然運動しないない状態からいざ走ってみると、どのように走ったら良いかわからない
膝が痛くなる
ふくらはぎがすぐに疲れる
呼吸がしんどい
足が重たい
前に進まない
など色んな不調や悩みが出てきます。
ランニングを継続できない原因として
1番多いのが、ケガをして走れなくなるということです。
ケガを防ぎストレスなく走れるようになるためには一つずつ動きを修正していくことが大切です。
可能であれば、自分の動画を撮って客観的に見ることも効果的です。
今回は中でも、1番ケガしやすいランニング動作を5つご紹介します。
これらのケガしやすいフォームを改善できると
100kmでも怪我なく走ることができ、
楽に速く走るための土台を作ることができます。
僕自身も高校生の時はフォームをどのように意識して走れば良いかわからず、膝や足首の痛みで半年以上まともに走れずいました。
大学生になっても、走り始めると短い距離でもふくらはぎが疲れやすく、一度走るとその後2、3日は運動できない状態でした。
ですが、社会人になってからこれらのフォームを意識して修正することで
最初は10km走るのが大変で足腰に疲れがあった状態だったのが、
足首や膝の関節の痛みは全く無く、
10kmの大会で大学陸上部と競り合い、10位入賞できたり、
100kmウルトラマラソンを怪我なく完走できました。
運動音痴や運動のブランクがあってもフォームの修正は必ずできます。
今からケガしやすいランニング動作に対してそれぞれフォーム改善方法をお伝えするので、
ぜひ意識して実践してみて下さい。
①腰が落ちている(骨盤後傾)
腰が落ちているというのは、骨盤が後ろへ倒れ込んでいる骨盤後傾の状態になっていることです。
腰が落ちている、つまり骨盤後傾していると腰が丸くなり、ヘルニアや圧迫骨折の原因になりやすく、ひどくなると寝たきりや足の痺れにつながり、ぎっくり腰にもなりやすい状態となります。
また後方へ体重が乗った姿勢になるので、前に進む時にブレーキをかけた状態となり、腿上げる筋肉(腸腰筋)の力が入りにくくなるので、
歩いたり、走るときにとても足腰が重たい感じます。
そのため骨盤を前傾に動かせるように骨盤のコントロールが大切になります。
まずは姿勢を横から写真を撮影し、ご自身の骨盤の位置を確認してみて下さい。
横腹から辿った時に、骨盤の骨の頂点があり、頂点と床面を水平に引いた線をひきます。
そして、おヘソの下の両サイドに上前腸骨棘という骨の出っぱりがあり、その骨の出っぱりと水平に引いた線を引きます。
この2つの線の間が指2本分くらいあるくらいの位置が骨盤の傾きとしては、理想的です。もし、指2本分の隙間がない方は後傾しているので、意識して骨盤の前傾の運動を行う必要があります。
骨盤前傾のエクササイズ
骨盤を前傾、後傾に動かす運動です。
骨盤の運動は
座位
立位
四つ這い
の姿勢で練習することが可能です。
特にランニングやウォーキングでは
立位の姿勢での運動となるので、立位で骨盤を前傾と後傾の方向に動かせると良いです。
デスクワークなど後傾して運動不足が続いている場合は全く動かない方もいらっしゃると思いますので、座位や四つん這いの姿勢など
ご自身が行いやすい姿勢から繰り返し練習してみて下さい。
骨盤エクササイズの注意
運動するときや姿勢を意識するときに注意なのが、腰に力が入りすぎてしまい、腰の疲れや痛めてしまうことです。
この骨盤の前傾運動を行う時に重要なのが、腸腰筋という下腹の筋肉を意識して行うということです。
腸腰筋を使うことで腰の負荷を軽減できます。
腸腰筋とは腰から骨盤や股関節についている筋肉で、スポーツでとても重要な筋肉になります。
どうしても、腰が疲れやすく
下腹に力が入りにくい方は
裏もものストレッチ
腸腰筋をピンポイントにエクササイズ
を行うと良いです。
長時間のデスクワークなどで裏ももや臀筋など後ろの筋肉が縮んで、骨盤を後ろに倒れてしまい、腸腰筋の働きの邪魔している可能性もあります。
そのため裏ももを中心に後面の筋肉を伸ばしてから腸腰筋を意識的に使うとより骨盤を動かしやすくなり、
ランニングでのストライドや歩幅を大きくできることにもつながります。
裏もものストレッチ
壁に両手を置き、おしりを後ろにつき出すようにストレッチします。
膝やつま先のバランスが崩れないようにつま先と膝がの向きをしっかり合わせて行います。
骨盤前傾をマスターするまでは日常の合間や運動の前後で20秒を目安にストレッチを繰り返し行ってみて下さい。
腸腰筋のエクササイズ
壁に立ってお腹を締めながら腿上げを行う運動です。
腸腰筋とお腹のインナーマッスルが必要な運動なので、難しい方は寝ながら行うと良いです。
ポイントは腰と壁の隙間は手のひら1個分空けた状態で行う感じです。
股関節の付け根に力が入らないように下腹から腿上げを行えると良い感じです。
ランニング前に10~20回ほど腸腰筋を刺激してから走るとフォームを修正しやすくなります。
②はねている(上下動が大きい)
ランニングは前に進む運動になるので、上下動が大きいと、前に進む力ではなく、真上に飛ぶ力が大きくなり、無駄なエネルギーを使うことになります。
上下動への無駄なエネルギーはふくらはぎを痛めたり疲れやすいということにもつながります。
また縦方向への動きが大きくなり、内臓が揺れることでウルトラマラソンのような長距離のランニングになると胃腸のトラブルにつながることもあります。
胃腸が弱い方や足が疲れやすい方は特に要注意です。
上下動はGARMINなどのランニング用の時計で測定することができ、GARMINでは6.4cm以下が理想的とされています。
1.体幹が安定せず揺れすぎてしまう
2.前に足を置きにいく意識が少ない
3.地面を縦方向に蹴ってしまう
などがあります。
体幹を安定させる
体幹とは頭・首・四肢・お尻を除く部分で胴体を指します。
ここでお伝えする体幹とは主にお腹周りのコルセット状の腹横筋を指しています。
ランニングで体幹を安定させるには
体幹筋を刺激しながら股関節を動かす体幹トレーニングがおすすめです。
お腹も引き締まるので一石二鳥の運動になります。
体幹+腿上げ
肩甲骨を外転方向に背中を広げながら、肩をしっかり下げてお腹を締めて行うと効果的です。
肩甲骨を寄せてしまったり、肩が上がってしまうと首に負担がかかり、首肩こりにつながります。
またお腹の力を抜いてしまうと、手足に余計な力が入り、腰も落ちてしまうので腰痛の原因にもなってしまいます。
体幹トレーニングに関して、もっと詳しく他の運動法も知りたい場合はブログでもまとめていますので、参考にしてみて下さい↓
2.膝を前に置きにいく意識が少ない
1番多いのが、速く進もうと足を前に出そうとした時に、もも上げを行うことに意識が向いてしまい、ストライド(歩幅)が狭くなってしまうことです。
前に進もうと太ももをしっかり上げることも大切ですが、膝を前に置きにいく意識がとても大切になります。
人によっては体幹や腸腰筋の力が弱く、膝を前に置きにいく意識が難しい方もいらっしゃると思います。
そのように感じたときは先ほどお伝えした腸腰筋のエクササイズでしっかり筋肉を使えるように刺激することで、膝を前にもっていきやすくなります。
3.地面を縦方向に蹴ってしまう
スピードを上げたり、普段と違う負荷で運動を行うと、どうしても力んでしまいます。
特にランニングでは足首やふくらはぎに余計な力が入り、結果的に前方向ではなく縦方向へ力を使って地面を蹴ってしまうことがあります。
そうすると、頑張って走っても、前に進まず疲れやすい状態になり怪我につながります。
そのため、足首で蹴らずに股関節を中心に動かしていく意識が大切になります。
イメージとしては、股関節を自転車でいう車輪と考え、股関節を中心に円を描くように回転運動を行うのが理想的です。
股関節の動きの中でも最も不足しやすい動きが股関節を後ろにもっていく伸展の動きです。
股関節の伸展の動きを十分に行うには
普段のウォーキングでもおしりの筋肉を使って、付け根の伸び感を意識すると良いです。
イメージしにくい場合はランニング前にランジウォークという運動を行うことで感覚を養いやすいです。
ランジウォーク
大股で歩きながら、付け根の伸び感を感じながら、おしりを下げていく動作になります。
もし、動作の中で股関節の伸展を意識するのが難しい方は股関節伸展(腸腰筋と大腿直筋)のストレッチを行うと良いです。
股関節伸展のストレッチ(つけ根のストレッチ)
片膝立ちになり、できるだけ前後に脚を開いていきます。
車の運転やデスクワークなど長時間の座位姿勢では
付け根の筋肉が縮んで、動きが硬くなりやすいので、お風呂上がりなど日常の中でも取り入れると良いです。
③蹴り出した時につま先が過剰に内側or外側に向いている
蹴り出した時につま先が過剰に内側or外側に向いていることで捻りの力が加わり、アキレス腱などの足首の故障が生じやすくなります。
原因としては動作の中で股関節の動きの左右差や制限によって生じることが多いです。
特に股関節の内旋、外旋の回旋運動や内転・外転の左右の運動で可動域に左右差と動きの制限があると
足首や膝に余計な動きが入り、結果的につま先の過剰な動きになります。
走りながら修正するのは自力では難しいですが、
ランニング前の準備運動で股関節の動的ストレッチを行い、普段のウォーキングでつま先の向きを真っ直ぐに意識することで改善できます。
股関節の動的ストレッチについて
股関節の動きは屈曲・伸展・外転・内転・外旋・内旋があり、全部で6つあります。
股関節は立ったり、歩いたりするときなど動作に重要な関節で、
動きが小さすぎると腰や膝へ負担がかかり、腰痛や膝の痛みにつながります。
腰や膝に負担をかけず、股関節の可動域を出すために、股関節周りの筋肉のストレッチが重要になることがあります。
ストレッチは大きく静的ストレッチと動的ストレッチの2種類があります。
静的ストレッチは持続的に伸ばすことで筋のリラクゼーションや筋緊張を低下させ、
動的ストレッチは反動などを使って自分の力で動かすストレッチで運動前に行うことで主に4つの効果があります。
①筋肉を温める(筋温の上昇)
②筋肉を伸ばす(可動域の向上)
③心拍数を高める(心拍数の上昇)
④ランの能力を高める(神経系の促進)
静的なストレッチだけで筋肉が柔軟になっても、必要な可動域まで自分で動かす力が無ければ、実際のランニング動作につながらないので静的なストレッチのみだと効果がイマイチです。
なので、静的ストレッチで可動域を高めた上で、その可動域を自分の力で必要な時に使えるように動的ストレッチや動作の修正の組み合わせが大切だと考えています。
股関節の動的ストレッチ回旋(内旋&外旋)
脚を内と外、交互に向けて太ももを最大限に回旋する運動です。
股関節の動的ストレッチ左右(内転&外転)
太ももを左右・交互に大きく動かす運動です。
④股関節の動き(特に伸展)が少なく足首や足指で過剰に蹴り出す
着地してから蹴り出しの時に股関節の動きが少ないと、足首や足の指へ無理に力を入れてしまいやすくなります。
繰り返して無理な動作を行うと、シンスプリントや足底腱膜炎などのケガにつながることもあります。
それを防ぐためには
股関節の前後の動的ストレッチ
膝から下の脱力
が効果的です。
地面を縦方向に蹴ってしまう動きの時にもお伝えしましたが、股関節の後ろへの動きが大切になります。
下半身の筋肉の中では股関節の筋肉が一番大きくてパワーも強いので、蹴り出すときには股関節の臀部の筋肉を活用することが大切になります。
そこで先ほどお伝えした、ランジウォークと股関節伸展ストレッチに加えて、股関節の付け根の伸びを意識しながら、股関節の前後への動的ストレッチを行うことが効果的となります。
膝から下の脱力について
膝から下の脱力とは、膝から下のふくらはぎと足首の力を抜いた状態です。
自分の意志で思うように力を抜いたり、入れたり
ONとOFFの切り替えのコントロールできることがランニングでは特に重要となります。
脱力が出来ないと、いくらストレッチをして柔軟性を高めても、足首やふくらはぎが疲れやすくなり、パフォーマンスも思うように高めることが出来ません。
僕自身もこの脱力法をマスターすることで長年の足首の痛みを克服できました。
脱力できるかの確認方法
立位で太ももを持ち上げて、膝から下の力を抜きます。
そこから足首とふくらはぎを脱力しながら前後にスネを動かしてみて下さい。
その時に脱力が出来ていれば、足首に全く力を入らず、膝から下のスネが前後にブランブランと振り子のように動かせます。
誰か近くの人にスネを前後に動かしてもらうと、脱力できているか確認しやすいです。
力が入っていると足首や動きが固くなり、動きが止まってしまいます。
ランニングを行うならぜひ、脱力できるようにしていくと良いですが、
難しい方は寝る前などで足首の脱力法を練習していくと良いです。
足首の脱力法
呼吸に合わせて、吸いながら、膝を伸ばしながら足首を上げて(背屈)
膝裏からふくらはぎの後ろを伸ばし、一気に脱力を行います。
同時に足首のストレッチや浮腫予防にもつながります。
⑤着地のときに膝が内側に入り、つま先が外に向く(knee in-toe out)
着地の時に膝が内側に入りすぎて内またのような姿勢になると、膝や足首の痛みにつながります。
これはランニング限らず、他のスポーツや運動でも気をつけるポイントになります。
僕自身も元々、足裏のアーチが潰れやすい扁平足でつま先が外向きになり、膝が内に入りやすく、慢性的に足首や膝痛がありました。
この動作を修正して意識するようになってからは一度も関節の痛みなく、100kmのような長距離でも痛みなく走れるようになりました。
足首や膝の痛みが出やすい方にはぜひ、走る前に片脚スクワットで膝とつま先の位置を確認することをおすすめします。
立鏡などで自分の姿勢が見えると確認しやすいですが、ご自宅にない方は自分で膝のお皿の真ん中とつま先の向き合わせて姿勢を確認すると良いです。
その姿勢から片脚でスクワットを行います。
片脚スクワット
足の親指が正面に向き、膝のお皿と薬指あたりが同じ方向になるように修正しながら動作を行います。
膝からしゃがむのではなく、おしり(股関節)から背筋を伸ばし身体をおじぎして行う感じです。
つま先と膝の向きを無理に合わせると痛みや突っ張り感が生じるときがあります。
その時は深くしゃがまなくても良いので、突っ張りを感じる程度まで姿勢を低くしていきます。
ほとんどの方はつま先が外へ向き過ぎたり膝が内側に入ることで、内側と外側の筋肉の伸び縮みのバランスが崩れています。
そのため姿勢を整えて片脚スクワット動作を行うと、突っ張るような硬さによる痛みが生じることがあります。
突っ張り感を感じるときは何度も繰り返して行い、ストレッチしながら運動すると良いです。
ですが、もし腫れているような不快な痛みがある時は炎症がある状態かもしれないので、無理な運動を控える方が良いかもしれません。
ぜひ、走る前にランニング時の着地をイメージして、片脚スクワットで練習を行ってみて下さい。
つま先と膝の向きが合わせにくい方は日常での合間に5回でも10回でも繰り返し行うことで、足首の柔軟性高めがらスポーツでのケガ予防につながります。
ランニングでの接地法に関して
走りはじめると、どのように接地して足を動かしていけば良いか?気になる方が多いです。
接地法に関しては、フォアフットのようにつま先で接地すると良いと話される方がいれば、
踵から接地した方が良いと話される指導者がいらっしゃいます。
結論からお話するとどちらも正解でどちらも不正解となる可能性があります。
人によって意識することが違うということです。
実際に走っている時の足の位置と
自分の感覚が人によってタイミングなど様々なので、
正確に把握するためには動画を撮って、自分の動きと照らし合わせながら、自分にとって楽に速く走れる着地の感覚をつかんでいくと良いです。
しかし、それだと手間と時間がかかるので、
僕の感覚で最適解と思う着地法についてお伝えします。
足底接地を意識する
僕の場合、必ず意識しているのは足底(足裏)全体で接地することです。
厳密には土踏まずを避けて、踵から小指にかけて接地して、母趾球から抜け出していく動きになりますが、
走りながらの瞬間的な動きになるので、土踏まず以外の足裏全体で接地を意識する方が動作を意識しやすいと考えています。
踵接地だとつま先が上がりすぎて足首に力が入りすぎたり、結果的に膝が伸びすぎて関節や筋肉に余計な負担がかかります。
反対につま先接地だと、前に体重が乗りすぎてスピードが制御できずにケガにつながります。
反射的につま先が上がりすぎてしまう方は、つま先での接地を意識することで自然に足底接地になることもあるので、ケースバイケースになりますが、
走りはじめて間もない時のつま先接地は、足首に過剰な負荷になりやすいです。
足底接地のイメージとしては、先ほどの片脚スクワットの時に膝とつま先の向きを修正した位置で荷重をかけた時の足裏の感覚と同じ感じです。
走りながら意識しようとすると余計な力が入り、故障や足首の痛みにつながるので、
まずは片脚スクワットで位置を修正した状態の時にその足裏の感覚を意識してみて下さい。
そして、片脚スクワットで足底の感覚を意識できたら、ランニング前に走りながら片足ずつ足底接地の練習を行うと、足裏の感覚を動作につなげることができます。
足底接地ドリル
ランニングしながら、意識を片足に持っていき、ももを上げてから股関節・身体の真下で足底接地する方法です。
膝から下は脱力した状態で太ももを持ち上げて力を入れずにそのまま足底接地を行い、ゆっくり走りながら片脚ずつ意識して行います。
接地した瞬間に片脚スクワット時の足裏の感覚を瞬時に作れるようになると、スピード上げても足や膝に負荷の少ない接地が可能になります。
以上が主にケガしやすいランニングフォームとその解決するためのエクササイズやストレッチになります。
ぜひ、参考にご自身のランニングに活かしてみて下さい。
もし、ご質問やご相談などあれば
お気軽にLINEからメッセージいただけたらと思います。